top of page

未来から価値観を引き出す味語り®式メソッド

  • 執筆者の写真: Yutaka Sato
    Yutaka Sato
  • 5月10日
  • 読了時間: 5分



UnsplashのDrew Beamerが撮影した写真
UnsplashDrew Beamerが撮影した写真

1. 導入:味語り®メソッドが目指す未来志向


味語り®のヒアリングを通じて、私が気づいたことがあります。

それは、未来から価値観を引き出すという不思議な体験です。


これまで、価値観の抽出というと「過去の振り返り」が一般的な手法として認識されていました。

私もその一つとして取り組んでいた時期がありました。

でも、ある時から「これからどう生きたいか」「どんな未来を創り出したいか」という問いを

中心に据えるようになったんです。


不思議なことに、このアプローチを取ると、過去を無理に掘り返さなくても、

未来の在り方が自然と見えてくるようになったんです。


その後、調べていくうちに、これが「U理論」に近い考え方だと知りました。

U理論では「未来を先に感知する(プレゼンシング)」というプロセスがあります。

味語り®の対話で私が体験していたのは、まさにこの「未来からの引き出し」だったのです。



2. 未来から引き出す価値観:U理論のプレゼンシング


味語り®のヒアリングでは、過去にこだわるのではなく、

まず「未来の自分はどうありたいか」を問いかけます。


不思議なことに、対話の中で未来をイメージすることで、

価値観や目指す方向が明確になってくるのです。

私はこれを「未来からの引き出し」と呼んでいます。


過去を掘り下げなくても、未来を先に見ることで、

今、何が大切かが自然と浮かび上がってくる。



3. 無理に掘り返さない対話の力


これまで多くのメソッドは、過去のトラウマや傷に光を当てて、

そこから価値観を抽出することが多かった。

でも、私は次第に気づいていきました。


「過去に触れたくない人もいる」


そういう人に無理やり掘り返しても、かえって苦しくなるだけです。

味語り®では、その人が準備ができたときだけ、

そっと光を当てるというスタンスを大切にしています。


もし過去の痛みに触れたくなければ、未来を見据える対話に切り替える。

そうすることで、心の負担なく、未来のデザインが進んでいくのです。




4. 味語り®式メソッドの3ステップ


味語り®の未来志向は、次の3つのステップで進んでいきます。


①未来のビジョンを描く

 - 過去ではなく、これからどう在りたいかをイメージする

 - 抽象的な理想ではなく、具体的な未来の姿を言葉にする


②価値観を具体化する

 - 未来の在り方を言語化し、どの価値観が軸になるかを特定する

 - 例えば、「共創」「進化」「本質」など、未来を形作る要素を引き出す


③現実へと落とし込むプロトタイピング

 - 言語化した未来のビジョンを実際の行動に移す

 - 小さな実践を重ね、未来を現実化していく



認知の再解釈:自己防衛から創造性へ


味語り®メソッドを発見したきっかけは、認知の再解釈です。


認知とは、「自分がどのように事実を解釈しているか」ということです。

同じ出来事でも、捉え方によって全く異なる意味を持ちます。



父親との経験:事実と認知の違い


私自身、幼少期に父親から「高学歴でなければ豊かに生きられない」という言葉を繰り返し受け、

「傷つけられた」という認知を持っていました。

その言葉は厳しく、時には否定的な響きで、私はずっと「自分はダメだ」という感覚を抱いていたんです。


しかし、振り返る中で気づいたのは、パワハラと逆の優しい言葉もたくさんかけられていたことでした。

その瞬間、私は理解したんです。

「これは事実ではなく、自分が作り上げた認知だったのかもしれない」と。



UnsplashのJosé M. Reyesが撮影した写真
UnsplashJosé M. Reyesが撮影した写真

認知の再解釈がもたらした価値観の転換


この気づきが生まれたとき、私の価値観の本質が変わりました。

それまでは「傷つけられた」という防衛的な認知が、

実は「守られ、愛されていた瞬間もあった」という新しい解釈にシフトしたのです。


それはまさに「自己防衛的な価値観」から「創造的な価値観」への転換でした。


具体的には:

• 「人に傷つけられたくない」→「人の個性を引き出し、共創する」

• 「批判されたくない」→「未来への挑戦を言葉にする」



未来からの創造的価値観の発見


そして私は気づきました。

「過去から出す価値観は自己防衛的だが、未来から出す価値観は創造性が宿る」


傷の元になっている認知を再解釈することで、

これまで「守る」ための価値観が、「創る」ための価値観へとシフトしたのです。


さらに考えたのは、

「最初から創造的価値観を出せるアプローチがあるのではないか?」ということです。



U理論的な未来志向の発見


その気づきが、味語り®のU理論的な未来志向のアプローチの誕生に繋がりました。

過去に囚われず、未来から価値観を引き出すことで、

自己防衛ではなく、創造的な価値観を最初から生み出せるのです。



5. 結論:未来から生まれるブランドの力


味語り®は、過去を振り返るだけではありません。

未来を先に感じ取り、そこから価値観を引き出し、具体化していく。

これは単なるブランディングではなく、未来創造型の対話なのです。


対話を通じて、「こうありたい」という未来の姿がクリアになり、

そのイメージに沿った行動が自然と取れるようになる。


過去に囚われず、未来に焦点を当てることで、

本当に生きたい人生をデザインする——それが味語り®の目指す未来志向です。

 
 
bottom of page