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独自の強みとは「翻訳線」だった──経験を未来につなぐ力

  • 執筆者の写真: Yutaka Sato
    Yutaka Sato
  • 9月27日
  • 読了時間: 3分

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最近、私自身にとって大きな気づきがありました。それは、「経験値とベネフィットの間を埋めるものこそ、USPの核になる」ということです。

USP(Unique Selling Proposition)という言葉はよく「独自の強み」と説明されます。 でも本質は単なるスキルや実績の差ではありません。 むしろ、「自分の経験を、相手の未来へどう翻訳するか」──この翻訳線こそが、唯一無二のUSPになるのです。



経験と未来をどうつなぐか?

USPを理解するうえで、シンプルな構造があります。 1. 経験値 自分が積み重ねてきたこと、専門性や実体験のストック。 2. ペルソナの悩み 相手が今まさに抱えている痛みや葛藤。 3. ベネフィット その悩みを超えた先にある、得たい未来や変化。

多くの人は「自分の経験を語る」か「ベネフィットを約束する」か、どちらかに偏りがちです。けれど、経験と未来をただ並べただけでは伝わりません。「その間をどうつなぐか」──ここにUSPの本質が宿ります。

USPの本質は「翻訳の仕方」

同じ経験を持っている人は世の中にたくさんいます。例えば「英語が苦手だったけれど克服した」という経験は、多くの人に当てはまるでしょう。でも、それを「どう翻訳して相手の未来につなぐか」は人によって全く違います。

ある人は「受験勉強を効率化する方法」として翻訳するかもしれない。別の人は「自己肯定感を取り戻すストーリー」として語るかもしれない。

つまりUSPは、経験そのものではなく、翻訳の仕方の差。だからこそ「自分だけの言語化」がUSPの源泉になるのです。


私自身のUSP

ありがたいことに、これまでいただいたレビューの中で、よく言われてきた言葉があります。それは、「質問力がある」「核心を言語化してくれる」という評価です。

私は、相手の中にある曖昧な感情やモヤモヤを受け取り、それを核心に触れる言葉へと変換することが得意です。まさにこれが、私自身のUSP──経験を未来につなぐ翻訳線だと気づきました。

相手が「うまく言葉にできない思い」を、未来のベネフィットに直結する言葉へと変える。それは単なるコピーライティングではなく、存在意義を見える化するプロセスだと感じています。


視点を広げると見える可能性


このUSPの視点は、さまざまな立場で応用できます。 • 起業家視点  自分のUSPを明確にすることで、発信が尽きない状態を作れる。 日々の体験や気づきがすべて「翻訳線」として言葉にできるからです。 • 承継者視点  事業の歴史とこれからの未来。その両方をつなぐのもUSPです。 「なぜ自分が継ぐのか?」を翻訳線として示せれば、従業員や顧客から自然と共感が集まります。 • 味語り®視点  価値観を言語化し、言葉と統合していく過程で、USPは自然と浮かび上がります。 USPは「作るもの」ではなく、「にじみ出たものを翻訳線として整理する」ことなのです。

おわりに

USPは特別な人だけが持っているものではありません。誰もが、自分の経験とペルソナの未来をつなぐ翻訳線を持っています。

ただし、その翻訳の仕方は人それぞれ。だからこそ、そこに唯一無二の差別化が生まれるのです。

私にとってのUSPは「曖昧なものを受け取り、核心の言葉に変える力」。 あなたにとってのUSPは、どんな翻訳線でしょうか?

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