top of page

事業が伸び悩むとき、戦略の前に起きている「統合不全」

  • 執筆者の写真: Yutaka Sato
    Yutaka Sato
  • 1月4日
  • 読了時間: 3分

事業が伸び悩むとき、 戦略の前に起きている 「統合不全」

売上はあるのに、なぜか重いという感覚


売上は立っている。顧客もいる。社員も増えた。


それでも、事業の判断がどこか重く感じたり、言葉に力が乗らなかったりする。


小規模経営者の方と話していると、この違和感はとてもよく出てきます。


「次の一手が見えない」「拡大したいわけではないが、今のままでもない」

そんな感覚を、うまく言葉にできないまま抱えている方も少なくありません。




問題は戦略不足ではない


この状態にあるとき、多くの方はこう考えます。

• マーケティングが足りないのではないか • 商品設計を見直すべきか • もっと強い打ち手が必要なのではないか

もちろん、戦略が必要な場面もあります。


けれど、一定以上の規模まで来た小規模経営では、それだけが原因でないケースが多いのです。


戦略も経験もある。それでも噛み合わない。


そのとき水面下では、別のズレが起きています。




経営に影響を与える「統合」という視点


心理学では、人は人生のある段階で「統合」というテーマに向き合うと考えられています。


これは精神論ではありません。


過去の経験経営者として背負ってきた役割事業を通じて果たそうとしている責任

それらが一本の線として結ばれているか、という構造の話です。


ここで言う統合とは、経営者の人生観・価値観・意思決定が、事業の構造と矛盾なくつながっている状態を指しています。




統合が起きていない経営状態で起こること


統合が起きていない状態では、事業に次のような影響が出やすくなります。


• 意思決定に時間がかかる

• 言語化が説明的になり、響かなくなる

• 「やるべきこと」は分かるのに、推進力が落ちる


これは能力や努力の問題ではありません。経営構造の問題です。


経営者の中で、過去・現在・未来が分断されたまま判断していると、事業もまた分断された動きを始めてしまいます。




小規模経営ほど、統合の影響は大きい


小規模経営では、経営者の判断・言葉・姿勢そのものが、事業の方向性を決めていきます。


組織が大きくないからこそ、経営者の内側のズレは、そのまま事業に反映されやすい。


だからこそ、戦略を足す前に、経営者自身がどこから判断しているのかを見直す必要が出てきます。




価値観統合というアプローチ


私が行っている価値観統合は、この状態を感覚ではなく構造として整えるためのものです。


• なぜこの事業を続けているのか • 何を守り、何を手放してきたのか • これから先、何を背負う覚悟なのか


これらを曖昧なままにせず、事業の軸と接続し直していきます。


「想いを大事にしましょう」という話ではありません。経営の判断軸を、一本に揃える作業です。




統合が起きたあとの事業の変化


統合が起きると、事業にははっきりとした変化が出ます。


• 言葉が短くなる • 意思決定が速くなる • 「やらない判断」が迷いなくできる


これは気持ちが前向きになったからではなく、判断の起点が定まった結果です。


経営の再現性が上がり、次のフェーズに進む準備が整った状態とも言えます。




違和感は、次のフェーズのサイン


もし今、

• 事業は回っているのに、どこか重い

• 拡大よりも、まず整えたい

• 判断の質をもう一段引き上げたい


そんな感覚があるなら。

それは停滞ではなく、次のフェーズに進む前兆なのだと思います。




日曜の静かな時間に考えてみてほしいこと


事業を成長させる前に、経営者自身がこれまでの人生と事業を一本の線として引き受けられているか。


日曜の静かな時間に、少しだけ立ち止まってそこを見直してみてもいいかもしれません。


答えは、新しく足すものではなく、すでに歩いてきた道の中にあることが多いですから。

bottom of page